【令和5年10月】最低賃金の引き上げ
人事労務関係の実務において、よくご相談を頂く内容をQ&A形式でご紹介をしています。
Question
相談内容
- また最低賃金が引き上がると聞きました。いくらになりますか。
- 最低賃金引き上げの仕組みや流れについて教えてほしい。
Answer
回答
- 地域別最低賃金は「都道府県ごと」に異なりますが、47都道府県で「39円~47円の引上げ」が行われます。東京であれば、1072円→1113円に引き上げられます。
- 地域別最低賃金引き上げの流れについては後述しますが、最終的には都道府県労働局長の決定を経て、毎年10月1日から10月中旬までの間に順次発効されます。
毎年毎年引き上げられて、対応が大変な会社も多いかもしれないね…
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最低賃金引き上げの流れ
地域別最低賃金は、図の通り、最終的には『都道府県労働局長の決定』により決まります。
厚生労働大臣の諮問機関である「中央最低賃金審議会」が調査・審議をし、「令和5年度地域別最低賃金額改定の目安」を答申します。
そして、その目安などを参考として、「地方最低賃金審議会」が調査・審議して、都道府県ごとの最低賃金改定額を答申します。
その都道府県ごとの答申結果を取りまとめたものが、8月18日に厚生労働省より発表されています。
地域別最低賃金の答申結果
厚生労働省より発表された「令和5年度 地域別最低賃金 答申状況」は以下の通りとなります。
答申での全国加重平均額は昨年度から43円引上げられ、1,004円となります。
今後の展望
これまで、「働き方改革実行計画(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)」において「年率3%程度を目途とした全国加重平均1,000円を目指した最低賃金引上げ」が基本方針として掲げられてきました。
そして、岸田文雄首相は、令和5年10月の最低賃金引上げにより全国加重平均が1,000円を上回ることを受け、同年8月31日の「新しい資本主義実現会議」において、「2030年(令和12年)代半ばまでに全国平均が1,500円となることを目指す」と改めて表明しました。
来年以降も最低賃金は上昇傾向にあると考えておこう!
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引用元:資格の大原HP
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