均衡考慮の原則
問題
社労士試験の過去問から抜粋した一問一答形式の問題です。
正しければ「○」、誤りであれば「×」で解答を考えてみてください。
解答・解説
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正解 → 「×」
誤った記述です。
『均衡考慮の原則』においては、就業の実態が異なるいわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡も含まれます。
そもそも、労働契約は「対等な立場における合意」に基づいて成立します。その他、労働契約における『5原則』についても合わせて押さえておきましょう。
実際の条文でも確認しておきましょう。
労働契約法第3条(抜粋)1 労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。
2 労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。
3 労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。
4 労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない。
5 労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない。
多様な正社員に係る「雇用管理上の留意事項」等について(平成26.7.30基発0730第1号)(抜粋)2 均衡処遇について
多様な正社員を含む労働者の納得感を高め、その意欲や能力の発揮を図る等の観点から、多様な正社員といわゆる正社員の間の処遇の均衡を図ることが重要であること。
多様な正社員は勤務地、職務又は労働時間の限定の程度が様々であることから、多様な正社員の賃金等の処遇について、いわゆる正社員と比較していかなる水準が望ましいか一律に判断することは難しいが、企業ごとに労使で十分に話し合い、納得性のある水準とすることが望ましいこと。
雇用管理上の留意事項では、「労働契約法第3条第2項では、労働契約は就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきとしているが、これには、いわゆる正社員と多様な正社員の間の均衡も含まれる。同項を踏まえて、多様な正社員についていわゆる正社員との均衡を図ることが望ましい」としている。
労働契約の基本的な理念及び労働契約に共通する原則を規定する労働契約法第3条のうち、第2項は様々な雇用形態や就業実態を広く対象とする「均衡考慮の原則」を規定していることから、多様な正社員といわゆる正社員の間の処遇の均衡にも、かかる原則は及ぶものであることに留意が必要であること。
労働契約法第3条第2項、平成26.7.30基発0730第1号
※関連問題として、次の問題も解いてみましょう。
労働契約の原則仕事と生活の調和への配慮の原則労働契約の確認事項
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