一問一答

下請工場の休業手当

労働基準法,休業手当,使用者帰責事由
moyap

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問題

社労士試験の過去問から抜粋した一問一答形式の問題です。

正しければ「○」、誤りであれば「×」で解答を考えてみてください。

平成22年問3E

労働基準法第26条に定める休業手当は、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合に支払が義務付けられるものであり、例えば、親工場の経営難により、下請工場が資材、資金を獲得できず休業した場合、下請工場の使用者は休業手当の支払義務を負わない。

解答・解説

Q
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正解 → 「×」

設問の場合は、原則として「使用者の責に帰すべき休業」に該当しますので、休業手当の支払義務を負うこととなります。

親工場の経営難であったとしても、資材、資金が獲得できないこと(欠品や材料不足等)は、あくまでも下請工場の営業設備の範囲内と考えます。そのため、下請工場自体の「使用者の責に帰すべき休業」となります。

ちょこシャロくん
ちょこシャロくん

下請工場の労働者からしたら、親工場がどうであれ「所属している会社(下請工場)の都合で休まされた」と考えるよね!

コロナの影響で、事業所休業、従業員の休業による対応が多く見受けられました。その際、『雇用調整助成金』の活用をはじめ、休業手当はかなり注目された論点です。

労働基準法,休業手当,平均賃金

そもそも『休業手当』とは、経営障害など使用者の責に帰すべき休業によって、労働者の生活が脅かされることのないよう、労働者の生活保障の観点から定められた制度です。

休業手当=平均賃金×60%(以上)

平均賃金(原則)=直前3か月の賃金総額÷当該計算期間の暦日数

使用者の責に帰すべき事由には、感染症対策その他の事情により「会社判断で」休業命令をした場合のほか、経営難、経営管理上の障害、資金繰りの問題などが含まれます。

不可抗力(天災地変等)の場合は含まれません。

労働基準法第26条(抜粋)

 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。

下請け工場の資材、資金難による休業は、労働基準法第26条(休業手当)の「使用者の責に帰すべき」休業に当たるか(S23.6.11基収1998)(抜粋)

(問)
 親会社からのみ資材資金の供給をうけて事業を営む下請工場において、現下の経済情勢から親会社自体が経営難のため資材資金の獲得に支障を来し、下請工場が所要の供給をうけることができずしかも他よりの獲得もできないため休業した場合、その事由は法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」とはならないものと解してよいか。
(答)
 質疑の場合は使用者の責に帰すべき休業に該当する。

労働基準法第26条、S23.6.11基収1998

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ちょこシャロくん
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購入した模試から本試験に1問でも出題されたら、買ってよかったと思えるはず!社労士試験はその1点に合否が左右されることも多いよ…

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ちょこシャロくん
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社会保険労務士(有資格者)
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